以前アントーン県まで、義母の遠い親戚の結婚式に同行したことがあります。会場はホテルでなく自宅の庭。普通の家なんだそうですが、やたらと広い土地に兄弟一族のそれぞれの家が建っていて、その間に広がる庭が披露宴会場でした。
「トジーン」と言って、中央に回転台のある中国の丸テーブルがずらっと並び、屋外パーティ専門の業者さんが、次々と料理を運んできます。豚の丸焼き、鳥の丸焼き、アヒルの丸焼き。実に挑戦的なメニューのオンパレード。
宴が進むと特設ステージでは演歌歌手による歌謡ショー、頼まれてもいないのにやたら大音量でカラオケを歌う酔客、がお約束です。これがうるさいの何ので、我が家一行は早めにお暇するべく、早めに出掛けたのですが・・・
到着した午後3時過ぎには早くも駐車場はいっぱいで、すでに何家族もが到着している様子。私たちも急げと、義母を先頭に一軒一軒挨拶周りをしていったのですが、冷房が効いたリビングがやたらと広いある家に皆さん集まってらっしゃいました。奥の部屋では花嫁がお化粧をしたり、ウェディングドレスを着たりしているらしく、子供たちが覗き見しては騒いでいます。
大人はどうしているのかというと、「昼寝」。正装の大人たちが雑魚寝でずらーっと横一列いなってるじゃないですか。日本人の私から見ると、いくら親戚同士だからって、結婚式に花嫁の家で昼寝するなんて!とびっくりしたものですが、気づいたら義母も横になり始めた。
自宅でもそんなことがよくあります。アユタヤから遊びに来た義母の友人なんか、人ん家のソファで家主より寛いでいたし、雨で涼しいと「今日は昼寝に最適だわ」ってひいおばあちゃん日中ほとんど寝てるし、働き盛りの旦那は夜8時間はたっぷり寝るのに週末には昼寝までするし、4時半起床の母は必ず日に1回はお昼寝。
隣近所を見渡しても、夜8時過ぎには電気が消えている家が多い。朝が早いのはわかりますが、大人が9時前にどうやって寝るのだ!!!と、常日頃から「タイ人と睡眠」の関係には驚きを隠せずにいるのですが、やっぱりタイ人はよく寝るということが明らかになりました。
Newsclipウェブ版より
『タイ統計局が2009年に国内の約8万世帯で実施した調査によると、10歳以上のタイ人の1日の平均睡眠時間は8・2時間で、男性が8・3時間、女性が8時間だった。地域別では北部が8・4時間と最も長く、南部が最短で7・8時間だった。
企業、政府機関といった組織で働く人の労働時間は1日平均8・8時間で、バンコクと中部が最も長く9・3時間、東北部が最も短く7・9時間だった。』
中学時代、冷房のない教室で英語教師が「暑い時は体力を消耗するから、授業中昼寝してもかまわない」と言っていましたが、確かにタイは1年中暑いからよく寝るのはわかりますが、それにしても寝すぎだろう。
日本の平均睡眠時間を見ると、2008年の統計の結果は男女の3割が6~7時間だったそうです。バンコクでは組織で働く人の平均が9時間を越えているのに対し、日本では6時間台前半がほとんど。9時間以上寝れる、つまりはそれだけ家にいる時間が長いのであって、タイの企業は早出とか残業が少ないってことですよね。
もともと昼寝ができない体質で、夜量より質でがつんと寝るタイプの私ですが、タイに来て確かに睡眠時間が延びた。特に結婚して子供ができてからは、朝が早くなったのに吊られ夜も早寝することが増えました。昨日も、子供と一緒に9時半に寝落ちしちゃってましたからね。タイ人のこととやかく言えないわ・・・