大規模托鉢

Asoke1.jpg先週土曜日の早朝、バンコクの都心アソークエリアで大規模な托鉢の儀式が行われました。托鉢とは、僧侶が鉢を持って一般在家の宅を読経し廻り、信心の布施を頂戴し、自らの糧とする修行であるとともに、お布施をする側にも「徳を積む」意味がある仏教の儀式です。

当日は1万人以上の僧侶への托鉢をするために数万人規模の人出となること、それに伴う交通規制が敷かれることが、事前に各種メディアから通達されていましたが、友人の1人は金曜の夜中までアソークにいたところ、周辺道路ですでに通行止めとなっており、ペッブリー通りに出るのにスクンビット通りを大迂回。またもう1人、アソークに住む友人はよりによって金曜の夜に飲みすぎ土曜朝帰りとなった結果、なかなか自分のアパートにたどり着けずえらい目に遭ったと疲れきったつぶやいておりました・・・。

Newsclipウェブ版より

7日朝、バンコク都心のアソーク通りで、僧侶1万2600人、在家信者数万人が参加する大規模な托鉢式が行われた。集まった食料などはマレー系イスラム過激派とタイ治安当局の武力抗争が続く深南部4県の僧侶、兵士、警官、教員らに送られる予定。

 タイでは今年が仏陀が悟りを開いてから2600年目とされる。仏教界はこれを記念し、2008年から、タイ国内の寺全て、僧侶100万人の参加を目標に、大規模托鉢式を続けている。回数はこれまでに460回を超えた。

Asoke 3.jpg今回の托鉢式のメイン会場となったのはバンコク高架電車BTSアソーク駅前のショッピングセンター、ターミナル21。ターミナル21を開発した不動産大手ランド・アンド・ハウスのアナン・アサワポーキン社長は新興仏教団体タンマカーイの熱心な信者として知られ、托鉢式はタンマカーイ色が濃厚なものとなった。

 タンマカーイは1970年代からバンコクの中間層、富裕層の間で急速に広がり、豊富な資金力で知られる。信者にはタクシン政権(2001―2006年)、タクシン派サマック政権(2007年)で主要閣僚を務めたスラポン・スープウォンリー氏、タクシン派の女性幹部で保健相などを歴任したスダーラット・ケユラーパン氏、通信事業で財を成した富豪のブンチャイ・ベンジャロンクン氏。

Asoke 2.jpgこのタンマカーイは1970年頃に誕生した宗派で、とにかくお布施をすることに強い意義を持っているそうです。富裕層からの支持が高く、パトゥムタニ県にある寺院はたいそう豪華なのだとか。上下ともに白い服を着た人たちは特に熱心な信者だそうで、このアソークでの托鉢の写真でも白装束が目立ちます。

私の住む住宅街の中にもタンマカーイ信者のお家があり、顔を合わすと今度一緒にお布施に行きましょうよと社交辞令的にお誘いを受けます。最初は少しびっくりしましたが、タンマカーイは日本人がイメージする新興宗教とは違い、あくまでも仏教の新派としての位置づけのようですね。

托鉢の様子.jpg翌日朝起きたら義母が不在。土曜の大規模托鉢の様子をテレビで見て感化された義母自身も托鉢欲が沸いたそうで、早朝から友人と連れ立ってお寺に出掛けていました。我が家の住宅街にも毎朝僧侶が托鉢に回ってきますから、家族にとって朝の托鉢はほぼ日々の習慣となっているのですが、誕生日、記念日、また何か特別なお願い事があるときなどは、自分が信仰する僧侶のいるお寺に出掛けて托鉢をします。

日本ではお誕生日といえば、主役はプレゼントなどを「もらう」立場が一般的ですが、タイではまずお寺に「お布施」に行き、パーティなどを開催する場合は「ふるまう」立場。輪廻転生を信じるタイの仏教では、自分が生まれた日に来世に徳を積み、周りの人に感謝しておもてなしをする風習があるのです。