観光都市バンコクには、様々なホテルがあります。チャオプラヤー川沿いは、マンダリンオリエンタル、ペニンシュラなどの老舗有名ホテル、シーロムに向かう途中には以前このブログでもご紹介した64階にバーを持つドームが有名なレ・ブア、シーロムの繁華街にはクラウンプラザやドュシタニなど日本からの出張者が多い大きめのホテル。バンコク最大のショッピングエリアラチャプラソンには、セントラルワールドの上にセンタラホテルがありますし、少し裏手にはサイアムケンピンスキー、スクンビットに向かえばシェラトン、ヒルトンと世界的に有名なモダンなホテルなどなど、選り取り見取り。
日本からの友人が来る場合、よくお勧めのホテルを聞かれることがありますが、私はいつもバンコクで何をしたいかによってチョイスを提案しています。
今日は都心のど真ん中にありながら、緑が臨める、そして館内でも大人がたっぷり楽しめるホテル「St. Regis」を紹介したいと思います。
場所はラチャダムリ通り、BTSのラチャダムリ駅にも直結した好ロケーション。天井の高い1階は、モダンなオブジェがありながら、置かれている家具はダークな木を使ったアンティークなものが目立ちます。去年初めて上階のバーに行くときに通ったこの1階ロビー、圧倒的に西欧人が多かったですね。
この1階には正面右側に「ZUMA」という日本人板前さんのいる、日本の居酒屋風レストランがあります。正午から午後3時までランチ営業もしており、こちらも客層はビジネスランチ風の西欧人グループが多いです。
そして在タイ日本人にも人気の高い「St.Regis Bar」は12階。規模はそれほど大きくないものの、目の前に広がる選ばれた人しか会員になれない「バンコクロイヤルスポーツクラブ」のゴルフ場や、BTSが走る夜景が楽しめます。生演奏が入っており、男性が1人でサックスを吹いていたり、遅い時間になるとタイ人の女性とグランドピアノによるしっとりとしたジャズナンバーが聞けます。こちらも重厚な家具に囲まれ、実に落ち着いた大人の雰囲気。金曜と土曜は2時まで営業しています。
実はトマトジュースを使った有名なカクテル「ブラッディマリー」は1934年にSt.Regisニューヨークで誕生したのだそう。それにちなんで、タイのバジルやレモングラスを加えた「シャムマリー」というオリジナルカクテルがあるそうです。
そしてこのバーと同じフロアにもうひとつ、ワインやシャンパンを楽しむ「Decantar」があります。こちらはさらにクラシックな内装の3つのお部屋で、ゆっくりソファに腰掛けながらソムリエと選んだワインとスナック、カナッペなどが楽しめます。一度だけ入ったことがありますが、かなりハイソな雰囲気、ある程度大人の方とお出掛けになったほうがいいですね。
そもそも、このホテル全体が「格式漂う大人」の雰囲気たっぷりなのですが、そもそもSt.Regisは100年以上前にニューヨークで誕生した伝統あるホテル、バンコクにできたのは2011年4月ですから、まだまだ新しいホテルでありながらも、インテリアやサービスに深みや重みが感じられるのは、その伝統によるものだったようです。
15階にある「エレミススパ」は、私が今までバンコクで行ったスパの中で断トツ。男女別の着替えスペース、シャワー、洗面台などのあるリラックスルームにはジャグジーがあり、施術の予約時間より早めに入ってここでリラックスしてからというのもあり、施術後にまたゆっくりジャグジー浸かってソファーでハーブティを頂きながら雑誌を呼んだり。非日常のリラックス空間は女王気分にしてくれます。スパのコースも、ゆったり時間を掛けたものが多く、フェイシャル、ボディともに目的別にたくさんのコースが用意されており、カウンセリングをしながらその場で決めることも可能です。同じ15階には、インフィニティプールがあり、その脇には軽食も楽しめるプールバーが併設されています。
バンコクの喧騒を忘れゆったりとした大人の時間を、温かみのある家具に囲まれて過ごす、なんとも贅沢な楽しみ方ですよね。日本人があまり多くないというのも、より非日常な感じにさせてくれるので、日本から特別な友人が来るときはこちらのホテルをお勧めしています。ちなみに、お部屋も濃い色を基調とした作りで、シューポリッシュサービスや、フルーツが置いてあったり、新聞も日本語英語そろえてあったり、さりげなく行き届いた心遣いが感じられます。客室のあるフロアの廊下に、ふかふかの絨毯が敷かれているのもポイントですね。こちらに在住の方も、特別な日のステイにいいですよ。
St.Regis
住所:159 Rajadamri Road
電話:66(2) 207 7777