米の値上がり 2

タイのお米は世界で食べられています.jpgひとつ前のブログで、豚肉などを中心とする食料の価格が上がってきていることについて書きました。

http://www.thaiworker.net/cat593/rice-price-up-1.html

今回はタイの主食「米」の値上がりについてです。タイはお米の国、その輸出量はなんと世界一というのを皆さんご存知ですか?生産量は世界全体の6%位ですが、世界全体の輸出量は31%を誇ります。これを受けて、新政府が取った政策とは・・・

世界食料日誌より

8月17日、タイの副首相と商務相が選挙で約束した固定価格でのコメ買上げを11月から実施すると発表した。新たな収穫米(うるち・玄米)をトン当たり1万5000バーツで買い上げる。これは現在の市場価格を4000バーツも上回る。

これにより、世界米価の指標となるタイ米の輸出価格の上昇も避けられなくなる。商務相は、現在はトン当たり550ドルほどの5%タイ白米の輸出価格が、08年のピークに迫る800ドルほどに押し上げられるかもしれないという。タイ米輸出協会が24日に発表した今週の100%タイ白米(Bグレード)バンコク輸出価格は09年末以来、初めてトン600ドルを超えた。

世界におけるタイ米の需要が上がっているのを受けての値上げなのか、なんとも強気な感じがしますが、どうもこれはインラック政権になったから行っていることらしい。世界でどうのという以前に、農家を支援するための計画で、タイ貢献党の公約のひとつだったようです。

以下2件ともバンコク週報WEB版より

タイのお米屋さん.jpgCPグループ傘下のCPインタートレード社首脳によれば、「生産者米価を引き上げる政府の農家支援策によって米価がアップすることから、これを見越した輸出業者、取扱業者、精米業者などがコメの貯蔵を増やしている。この数週間でストックの増加は全国で300万トン程度にのぼっている」という。

 農家支援策は10月7日に開始される予定。同首脳は、「輸出は契約で決まっていた価格で行われるし、市場価格もすぐに上昇するわけではないので、退蔵がどの程度の利益になるか定かでない」としているが、業界筋によれば、「1キロ当たり10バーツ値上がりしたとすれば、200億バーツ以上の差益になる」とのことだ
。』

実際にお米を耕す農家の人たちへの支援のはずが、業者の懐を潤すための政策になってしまうのでしょうか。こうした政府の裏をかいた差益獲得への動きが出ているのに対し、早くも厳しい批判が上がっています。

政権党・タイ貢献党が選挙公約通りに稲作農家支援を目的としたコメ抵当計画を実施しようとしていることに対し、タイ開発調査研究所(TDRI)のエコノミスト、アムマー氏は9月4日、「税金を年間数千億バーツも投入して国内米価をゆがめる非現実的なものだ」と痛烈に批判した。

タイのお米作り.jpgタイ貢献党は、タクシン支持者の大部分を占める農民の収入を増やすため同計画の実施を決めたが、アムマー氏によれば、「生産者米価がアップすることで農家は稲作を拡大する。そのため、同計画に投入される税金は増加の一途を辿ることになる」という。

 また、生産者米価の上昇で輸出米の価格を引き上げざるを得ず、これがコメ輸出の減少につながるとの懸念が強まっていることに対して、政府は「世界最大のコメ輸出国タイと第2位のベトナムなどが歩調を合わせることで国際市場でのコメ取引価格を引き上げることができる」と説明。

 しかし、アムマー氏は、「輸出国同士が競争をやめて協力するなど『夢物語』としかいいようがない」と一笑する。

なんだか不安になる内容ですが、国民優遇、特に貧困層への優遇公約を果たしてくれるのはいいですが、国の財政、それから世界での価格競争に影響を与えることなく、皆が公平にタイの美味しいお米を適正価格で食べられるといいのですが・・・