洪水への自衛対策 2

泥水だらけの道路.jpg明け方5時頃、激しい豪雨が屋根に叩き付けられる音で目が覚めました。一昨日から実によく雨が降るバンコク。地面が乾かぬうちに、次から次へと雨が降り注ぎ、早くも今朝の学校へは昨年の洪水で車高を高くした四輪駆動を出動させました。何とか雨季が本格化する前に間に合わせようとする補強工事中の土剥き出しの道路が一部冠水でぐちゃぐちゃ。そこを学校の送り迎えの車が泥水を跳ね上げながら往来してるという、とても恐ろしくて歩けない状態となっていました。

洪水に至らぬまでも毎年雨季に必ず冠水する道路では、大急ぎで工事が進められていたり、またすでに道路脇に土を盛って防水壁を作っているところもあります。政府も洪水対策には乗り出してはいますが、洪水が先に来るかもしれない中、自らも防衛しようという動きについて昨日も触れましたが、今日はその続きです。

前回のブログでは、タイ最大の工業団地ロジャナー団地で、高さ6メートル強の防水壁を作っているニュースを紹介しましたが、実はここより北に位置し、昨年の洪水では最初に水害に遭った「サハラタナナコン工業団地」で、今年も万が一に備えてどこよりも早く対策を取らなければならないもかかわらず、どこがやる、誰がやる的な問題で難航しているそうです。

以下2件ともNewsclipウェブ版より

  昨年のサハラタナナコン工業団地.jpg昨年10―12月のタイ中部大洪水で長期間水没したサハラタナナコン工業団地(アユタヤ県)の洪水対策が迷走を続けている。同工業団地は洪水以前に経営破たんしていたため、洪水後、タイ工業省とタイ工業団地公社(IEAT)が再建計画と洪水対策の取りまとめを約束していたが、調整が難航。被災した他の5つの工業団地が着々と堤防建設を進める中、サハラタナナコンは今に至るまで洪水対策の策定すらできていない状況だ。9日に現地を視察したポンサワット工業相は本格的な堤防建設を来年に先送りし、今年は兵士に土のうを積ませて対応するという泥縄式の対策を示している。工業省は今月15日、同工業団地の入居企業に現状説明を行う予定という。

 サハラタナナコン工業団地には自動車部品の丸順(岐阜県大垣市)、工業用バルブのヨシタケ(名古屋市瑞穂区)、物流・エレクトロニクスのカトーレック(東京都江東区)など46工場が入居。このうち、7月2日までに14工場が100%操業を再開、13工場が一部操業を再開し、5工場が閉鎖した。

土嚢だけでは心配.jpgとりあえず土嚢というのは、なんとも可哀想に感じてしまいます。昨年、いよいよ洪水が迫ってきたぞいうときに、私の友人が勤めるある日系企業のスタッフは自力で土嚢を積み上げていましたが、結局その土嚢を飛び越えて水がやってきて浸水。という事実を踏まえて考えても、土嚢だけでは大水に耐え切れるとは思えません。

昨年の洪水からようやく復帰したばかりの工場も多い中、今年は洪水が来るかどうかの前に「自衛」することが死活問題に繋がります。

タイ工業団地公社(IEAT)によると、昨年10―12月のタイ中部大洪水で水没した7つの工場団地に入居する839工場のうち、7月2日までに100%操業を再開したのは353工場、一部操業を再開したのは309工場で、全体の79%にとどまっている。

 工業団地別でみると、アユタヤ県のサハラタナナコン工業団地は46工場中、100%操業再開が14工場、一部操業再開が13工場で、5工場が閉鎖した。同工業団地は運営会社の経営破たんとタイ政府の無策で堤防建設など洪水対策が手付かずの状態。

 アユタヤ県のロジャナ工業団地は213工場中、100%操業再開が69工場、一部操業再開が85工場で、閉鎖または移転が29工場だった。同工業団地の堤防工事は7月2日時点で進捗率60%。

 アユタヤ県のハイテク工業団地は143工場中、100%操業再開が91工場、一部操業再開が19工場、閉鎖または移転が13工場だった。同工業団地の堤防工事は7月2日時点で進捗率65%。

 アユタヤ県のバンパイン工業団地は90工場中、100%操業再開が47工場、一部操業再開が31工場、閉鎖または移転が1工場だった。同工業団地の堤防工事は7月2日時点で進捗率41%。

 アユタヤ県のファクトリーランド工業団地は84工場中、100%操業再開が70工場、一部操業再開が14工場。同工業団地は堤防建設を行っていない。

 パトゥムタニ県のナワナコン工業団地は227工場中、100%操業再開が55工場、一部操業再開が130工場、閉鎖または移転が8工場。同工業団地の堤防工事は7月2日時点で進捗率58%。

 パトゥムタニ県のバンカディー工業団地は36工場中、100%操業再開が7工場、一部操業再開が17工場、閉鎖または移転が3工場。同工業団地の堤防工事は7月2日時点で進捗率60%。

各工業団地の稼働率がこのまま下がることが無いよう、政府はどこにも同等に対策を取ることが求められるのではないでしょうか。