物価上昇問題

フードコートも値上がり.jpg最低賃金アップや大学出身者の初任給アップなど、一見国民の生活レベルを上げ、景気を刺激すると思われたインラック首相の公約、実現されてからは問題ばかりが聞こえてきます。そのひとつが物価の上昇。もらえるお給料が上がっても、物価も比例して上がっていては意味がない。

確かに最近「あ、これも高くなってる」と思うことが多くなりました。配達をお願いしているヤクルトは、値段は据え置きで量が減ったり、フードコートのワンプレートメニューの値段が、昔は25、30バーツが中心だったのが40バーツのものもごろごろ。生鮮食品は天候などの影響を受けて多少値段が変動するのは通常ですが、今起きている物価上昇は人為的なものによるのではという見方が強くなっています。

以下すべてバンコク週報WEB版より

最大野党・民主党のアピシット党首は5月4日、インラック首相が「物価は上昇していない」と述べたことに対し、「実際に物価が上がっており、国民は苦しい生活を余儀なくされている」と反論した。

首相によれば、物価上昇については、「多くの人がそのような印象を持っているだけ。実際には物価は下がっている」とのことだ。

だが、アピシット党首は、「政府が決めた措置が物価高を招いている。これが国民の負担を増やしている」と反論している。

値段上昇してる.jpg電気料金が上がり、当初来年実施と言われていたガスも年内に値上がりすることが確定。明らかに物価が上昇しているのに対し、インラック首相が「物価は上昇していません。」と発言したことが物議をかもしています。今、タイのテレビニュースではこの問題が大きく取り上げられていますが、インラック首相のバッググラウンドや環境を見れば、牛乳や卵、ガスなどの値段が多少上がったところで、彼女の家計はびくともしない。しかし、一日最低賃金300バーツで働いている人にしてみれば、食料の値段が上がり、調理するのに必要な家庭用ガスが上がり、生活がきつくなります。その辺りのギャップというか、上から目線が批判を呼んでいるようです。

首相も市場で値段確認.jpgインラック首相は5月5日に放送されたラジオ番組の中で、「昨年の洪水のため一部の商品は値上がりしており、エネルギーも値上がりしている」と認めたものの、「大幅な物価上昇は起きていない」との見方を繰り返した。

国民の多くが、物価が相当上昇していると感じているが、これは、感覚的なものにすぎず、実際には物価は下降傾向にあるという。

なお、首相は、「値上がりした一部商品」が何なのかには具体的に言及していない。

インラック首相は「物価上昇はしていません」という主張を変えてはいないものの、野党やマスコミ、市民からの声を受けて実際に市場を回るなどして、値段を見てきたようですが。

物価上昇に有効な対策を講じていないと政府を批判する声が出ていることから、関係閣僚が5月6日、バンコク都ドンムアン区の生鮮食品市場を訪れて商品の価格をチェックした上で、「昨年に比べて値段が下がっている」と強調した。政府の説明によれば、一部の商品は値上がりしているものの、全体として、物価は下降傾向にあるという。

また、石油化学工場の爆発事故現場を視察するため東部ラヨン県を訪れたインラック首相も、同県内のマーケットに足を運び、「予想していたほど値上がりしていない」と同行の報道陣にアピールした。

しかし、「インラック首相は裕福だから物価上昇なんか感じないのだ」的な気風は強く、それに対して首相はマスコミを批判する形で否定しました。

高くなってるの?.jpg物価変動について政府の見解と国民の感情に隔たりがみられる問題で、インラック首相は5月7日、バンコクに隣接するノンタブリ県パクレット郡の生鮮食品市 場を視察。ここで、物価に関する首相の発言に一部で批判が出ていることについて、「わたしの言ったことが正しく報じられていない」と指摘し、報道に問題が あるとの見方を示した。

 報道によれば、首相は、「インフレは取るに足らない。(物価が上昇しているという)市民の受け止め方がまちがっている」と述べたと される。だが、首相は、このような発言はしておらず、報道内容を知って当惑したという。

 実際の発言は、「輸送コストや季節的な価格変動のせいで人々は以前 に比べて物価が上昇しているように感じている」とのことだ。

 なお、パクレットの市場で多くの商人が首相に対し、「現実に物価は上昇している」と訴えたという。

我が家も含め、一般のタイ市民は「首相に庶民感覚を求めてもね」という気分ですが、マスコミが首相の発言をだいぶ意訳したのは、首相への皮肉だということくらいは気づいているのでしょうか。