国民和解法案の行方

タクシン元首相帰国の道をスムーズにするための法案「国民和解法案」ですが、反タクシン派の反対を受けてひとまず審議保留の状態が続いていましたが、一挙取り下げに出る動きとなりました。

以下全てバンコク週報WEB版より

国民和解案に反タクシン派が強硬に反対していることから、ソムサク下院議長が先に同案をいったん取り下げるべきと発言。これに同調する意見がタクシン派内で増えているようだが、タクシン派の政権党・タイ貢献党に所属するチャトゥロン元タイ愛国党副党首もこのほど、和解案取り下げに賛成する姿勢を明らかにした。

 タクシン氏が創設したタイ愛国党は、2007年5月に解党処分を受け、党役員111人が公民権5年停止となった。公民権停止が今年5月末で解けたことから、チャトゥロン氏は先にタイ貢献党に入党した。

同氏によれば、国民和解4案は、だれに恩赦を適用するかなどが明確ではない。対立が生ずる恐れがあり、これらの案には最初から反対だったという。

最初から反対だったのなら、何で今頃と思わざるを得ませんが、この法案に賛成した人たちに対し、憲法裁判所がその理由を説明させるという、またしても不可解な命令が下されました。

国民和解案に賛成した議員と閣僚計416人に対し、憲法裁判所がその理由を説明するよう命じたことが、7月3日までにわかった。

これは、「和解案は憲法68条に抵触する」との反タクシン組織・市民民主連合(PAD)幹部のチャムロン氏の訴えと同様の内容で、計5件をひとつの訴えとして処理可能かを判断するのに必要なためという。

だが、これに対しては、「司法による立法への干渉」といった批判が出ている。政権党・タイ貢献党のピラパン議員(法律専門家)は3日、「憲法裁には訴えを直接受理する権限がないとの指摘が以前からある。それにもかかわらず、憲法裁は前例のないこととすることで、権限を拡大し、立法府に影響力を及ぼそうとしている」と批判した。

国民和解法案は、様々な力が働いて取り下げがほぼ決まってはいるようでうすが、憲法裁判所がこれを違憲とした場合タクシン派の現政権は解党を命ぜられる可能性もあります。

国民和解案を巡る問題で、憲法裁判所が同案を違憲と判断した場合、政権党・タイ貢献党が解党処分を受ける可能性があることから、プアダーマ党のワンロップ党首(元市民の力党議員)はこのほど、「タイ貢献党議員を受け入れる用意がある」と表明した。 

プアダーマ党は2010年8月23日に選管に登録された政党。また、市民の力党はタイ貢献党の前身。ワンロップ氏は、2007年12月の総選挙に市民の力党から出馬し当選が、同党は翌08年12月に幹部の選挙違反のため解党処分を受けた。同氏は、「わが党の方針に従うなら、タイ貢献党議員を引き受ける」としている。 

なお、タイ貢献党の支持する国民和解案については、同案で求められている憲法改正が「憲法68条に抵触する」といった訴えが出ており、憲法裁は合憲性に関する判断を下すため5日と6日に参考人から意見を聞くことになっている。

 同68条では、「立憲君主制のもとでは、個人や政党が憲法によって付与された権利などを、民主主義の原則を覆すために使うことを禁ずる」とされており、これに違反した政党は解党処分とし、党役員を公民権5年停止に処することができると規定されている。

昨日今日と行われている参考人からの意見聴衆の如何によっては、解党にまで持ち込まれかねない現政権。いったいどうなっていくのでしょうか。