とうとう「洪水被害」に関するタイトルが30に達してしまいました。一桁の頃から、ひょっとしたらバンコクにも洪水が押し寄せるかもしれないという報道はありましたが、30に達した今それはまさに現実になりつつあります。
今週末にまたしても大潮がやってきます。そうなると、現在もすでに水位が上がっているチャオプラヤー川が氾濫する可能性もあるそうで、政府は31日までを公休日と決定しました。これを受けて、商業施設も一時閉店するところが出てきています。
日本経済新聞より一部抜粋
『タイの洪水で店舗展開する日本の小売業にも影響が広がる。三越伊勢丹ホールディングスは26日、バンコク中心の繁華街にある日系唯一の百貨店「バンコク伊勢丹」を27~31日に休業すると明らかにした。』
伊勢丹はBTSだとチットロム駅が最寄り駅で、近くにセーンセープ運河が流れています。おそらく、そこが氾濫するのを警戒しての閉鎖と思われます。日本人を含む外国人が多く住むスクンビットエリアはその東に位置していますが、そのエリアから更に少し東に行ったエリアが危険だという専門家の意見もあります。
Newsclipウェブ版より
『タイの野党民主党は26日、専門家を招きバンコクの洪水状況について説明を受けた。席上、専門家の1人はバンコク都内のバンカピ区とプラカノン区は1・5―2メートル浸水する恐れがあるとして、懸念を示した。タイ字紙ポストトゥデーなどが報じた。』
プラカノンはBTSの駅もありますし、賃貸アパートが立ち並び非常に人の多い地域です。さらに東に位置するバンカピも、セーンセープが流れる都内随一の人口密集エリアです。ここで人の身長以上の洪水が発生した場合、住民たちはどこに避難するのでしょうか。また、その水がどこに流れていくのかも大変気になります。
ひとつ前のブログで、日本人の緊急帰国が増えていると書きましたが、その流れがさらに加速しているようです。日本からタイに来る便は現在キャンセルが相次ぎガラガラで、スワナプーム空港の入国イミグレも人が少なくスムーズに通過できるそうですが、日本行きの便が大変混雑しているとのこと。
msn産経ニュースより
『「この状況で残るのは不安」。洪水被害がタイで深刻化していることを受け、首都近郊のバンコク国際空港では26日、避難のため日本へ向かう在留邦人の出国が続いた。週末に大潮を控え、日本人学校が臨時休校したことなどから、タイに駐在する夫だけ残して出国する家族連れの姿が目立った。
「水道水が茶色く濁ってきた。子どもへの影響を考えて一時帰国を決めた」。バンコク在住3年半の主婦広原有子さん(39)は、1歳の長男を連れて2人で千葉県にある夫の実家へ向け出国。約1カ月後にバンコクへ戻る予定だが「洪水の後に病気が流行するかもしれない」ため、状況を見て判断する。商社に勤める夫はバンコクにとどまるという。
31日までの休校が決まったバンコクの日本人学校に通う娘とともに千葉県の夫の実家へ行く女性(41)は「スーパーから飲料水がなくなった」ことから、一時帰国を決心した。』
水道水が濁る、変な匂いがするという話は、昨日からツイッター上でも増えています。特に都心部でその現象が起きているようです。飲料水も品薄状態ですから、生活の不安は高まる一方で帰国者が増えるのも無理はありません。
昨日、用事がありとんぼ帰りで都心に出てきましたが、暑さでのどが渇きコンビニに入ってもあるのは飲料水以外の飲み物。アイスティーや、オレンジジュースでその場はしのぎましたが、家に帰って水を飲めたとき、やっと体が落ち着いた感じがしました。暑い国タイで水は本当に大事。政府も、飲料水の供給に全力を尽くすということですが、水ばかりでなく電気も使えなくなったら、本当にそのときは首都脱出しか道がないように思います。