洪水被害 24

マンホールから溢れての突然の洪水.JPGタイのテレビや新聞、ニュースサイトなどでも常に航空写真などを元に洪水マップがアップデートされていますが、実際のところ本当の水の量や速さというのは測ることができないのではと思いました。というのも先ほど、昨日までは全く洪水の被害を受けていなかった通りのある1部、半径2メートル位のエリアにある2つのマンホールと、歩道との段差下に数箇所ある排水溝から、水が噴出し洪水になっているのを目撃したからです。

「何でここが急に?」と車を走らせる旦那と目を丸くしたのですが、地上を流れる水は目視することはできても、地下を流れる水の動きまで把握するのは難しいのではと恐ろしくなりました。

アユタヤの工業団地に勤める友人の一人は、あっという間に深さ3メートルに到達したときの洪水は、地上と地下のダブルだったと言っていました。本来地上を流れる水を排出するための地下の排水溝ですが、ここからも水が溢れればあっという間に水かさが上昇するのは想像がつきます。

現在バンコクの運河に、北部中部からの水を排出していますが、海に行きつく前にすでに数箇所で氾濫しているというニュースが入ってきました。

J-CASTニュースより

川沿いも必死の攻防.jpg大規模な洪水が続くタイで2011年10月22日、首都バンコクの中心部にも影響が広がりはじめた。都心部を流れるチャオプラヤ川の一部の堤防が決壊し、周辺部の浸水が始まった。川の流域の13地区の住民には、避難勧告が出された。

   浸水した地域の近くには、タイ王宮や政府機関の建物が並ぶ。被害拡大を防ごうと、軍や警察が出動してバンコク中心部に大量の土のうを積むなど、懸命の努力を続けている。

東京新聞より一部抜粋

首都バンコク中心部のドゥシット地区で二十二日午後、チャオプラヤ川の防水堤の一部が決壊し、浸水が起きた。川から数百メートル離れた道路に広がっており、軍や住民が土のうで水を食い止めているが、浸水は深いところで一メートル近くになった。

 洪水が首都中心部に流れ込んだのは初めて。

 防水堤が決壊した地区には、タイ王室の皇太子宮殿や建設中の国会議事堂があり、政府機関や企業が集中する中心街からも近い。日本人らが多く住むスクンビット地区からは約十キロ離れている。バンコクの知事は同日、チャオプラヤ川流域の十三地区の住民に避難準備勧告を出した。洪水の流入で、国外に脱出する日本人も相次いだ。

 インラック首相は同日、「洪水は四週間から六週間は続く」と語り、洪水被害が長期化するとの見通しを示した。 政府が洪水被害対策センターを置くドンムアン空港には周辺の三千人が避難しているが、空港への浸水も時間の問題とみられており、政府は洪水対策の見直しを迫られそうだ。

在タイ日本国大使館からも新たに注意喚起がきています。

タイ北部・中部地域及びバンコク都における降雨・洪水被害に関する注意喚起
(2011年10月22日現在)

  1. 降雨・洪水被害に関する注意喚起については、累次「大使館からのお知らせ」におきまして発出しているとおりです。河川の氾濫及び洪水被害はチャオプラヤー川下流のバンコク都に向かって拡大しています。
  2. 22日夜、スクムパン・バンコク都知事は、チャオプラヤー川の水位が高くなっており、全体的な状況として危険なレベルに達しているわけではないが、注視する必要があるとして、チャオプラヤー川両岸の13区の27集落の住民に対して、自らの地域の事態を注視するとともに、水位が急速に上昇する場合は居住地を離れ、都が準備する避難場所に直ちに移動するよう呼びかけております。

  バンコク都発表(英文)

http://www.bangkokgis.com/flood/index.php?option=com_content&view=article&id=174:announcement-on-flooding-situation-in-bangkok-22-oct-2011-0730-pm&catid=1:latest-news&Itemid=6

  チャオプラヤー川沿岸の27地域の場所

http://www.bangkokgis.com/flood/index.php?option=com_wrapper&view=wrapper&Itemid=74    

つきましては、最新情報の把握に努め、チャオプラヤー川の増水に注視するとともに河川の両岸において洪水被害のおそれがある場合には安全な避難場所の確保等の具体的な安全対策を早めに講じて下さい。

在タイ日本国大使館
  ○領事部
  電話:(66-2)207-8502、696-3002(邦人援護)
  FAX :(66-2)207-8511
  ○経済部(日本企業支援センター、夜間は上記連絡先に願います)
  電話:(66-2)207-8595
   FAX :(66-2)207-8517