洪水被害 13

夜になると降りだす.jpg「バンコクは洪水回避」という宣言が治水局長から14日に出たばかりですが、それを鵜呑みにしてはいけない状況が続いています。

15日、そして今日16日に潮位が上がり、タイの北部中部から流れ込んできた水を海に排出仕切れないことによる洪水がバンコクで起こると言われているからです。水がいっぱいいっぱいの上に、連日局地的な豪雨が降り、朝は歩けた通りが夜には冠水して歩けない場所も相次いで出ています。

バンコクの郊外やチャオプラヤー川付近には、すでに洪水被害が及んでいます。

以下2件ともNewsclipウェブ版より

バンコク都庁によると、15日午後7時半時点で、バンコク都内のチャオプラヤ川沿い、北部のドンムアン区、サーイマイ区、東部のクロンサームワー区、ミンブリ区、ノンジョーク区、ラークラバン区、西部のタウィーワタナー区の一部で洪水が発生している。バンコクの北隣のパトゥムタニ県では市街地が浸水するなど状況が悪化。隣接するノンタブリ県でも被害が広がっている。

 タイでは雨期の大雨で、北部、中部で大規模な洪水が発生し、7月末からこれまでに300人近くが死亡、13日時点で200万人以上が被災している。バンコクと北部を結ぶ鉄道は線路の浸水で運休が続き、国道も100カ所以上で水没した。

 被災地では空き巣、自動車泥棒が頻発。自分が住む地域への浸水を防ごうとして、当局が設置した防水壁を住民が勝手に壊すトラブルも各地で起きている。

なんとか持ちこたえてほしいもの.jpgスーパーやコンビニでのインスタント食品や飲み水の買占めも起きています。水がどこまで迫っているのかがわからず、誰しもが万が一に備えての行動に出ています。

日系企業が多く工場を持つ工業地帯もかなりの被害を受けています。一昨日まではぎりぎり被害を免れていたバンパインもとうとう浸水しました。

タイのテレビ報道によると、タイ中部・北部を襲った大規模な洪水で、14日、タイ中部アユタヤ県のバンパイン工業団地の堤防の一部が崩れ、水が流れ込み始めた。午後9時時点で水の深さは数十センチほどだという。同工業団地には帝人など約90社の工場がある。

YOMIURI ONLINEより

タイの洪水被害は15日も拡大し、日系企業30社が入居するアユタヤのバンパイン工業団地が冠水した。首都バンコクでも、断続的に降り続く雨とタイ湾の大潮の影響で河川の水位が上昇し、浸水する地区が出ている。

アユタヤにある五つの工業団地のうち、冠水したのは4か所目。日系の被災企業は約310社に達し、工場の多くは1階天井付近まで水没状態にある。バンコクの北方に進出した日系の自動車関係や電機、精密機械などの工場は、ほぼ壊滅的な状況になっている。

 インラック首相は同日、テレビで「バンコク中心部や工業団地などの経済の心臓部と国際空港は守る」と述べた。政府はアユタヤ方面からバンコクの北側に接する県まで迫った水を首都の東西方向に誘導するため、軍を動員して防水堤のかさ上げや運河のしゅんせつ工事を急いでいる。

市民自ら.jpg今現在も遠くの空で雷が鳴り響いています。チャオプラヤー川の向こう側に住む友人が「大雨」だとつぶやいています。地面の下や、運河、川など雨水の通り道はもうこれ以上水を受け入れられないレベル。ましてや、今日は高潮のピークで海への排出もままならない。どこまで持ちこたえてくれるでしょうか。