昨日の午後、バンパイン工業団地で働く友人から「とうとう退去命令が出た」と連絡がありました。一昨日までは、まだ水は近くに来ていないけど、大事なものを工場の2階に上げていると言っていましたが、あっという間に水が迫ってきたそうで、たったの一日で退去という事態となったそうです。アユタヤとバンコク市内を結ぶモーターウェーが閉鎖され、大変な苦労をして帰ってきたそうです。今日からしばらく工場閉鎖に伴い自宅待機とのこと。タイ中部には工業団地が多くありますが、洪水の影響がじわじわと南下してきています。
以下2件ともバンコク週報WEB版より
『多くの日系企業が入居するハイテク工業団地(アユタヤ県)で12日、浸水が始まった。すでに、団地内の従業員およびその家族に対して、避難が指示されている。
同県ではサハラタナナコン工業団地とロジャナ工業団地がすでに冠水しており、政府によれば被害額は1600億バーツに上る可能性が高いという。
今後、さらに、北部からの水が流れ込むほか、14-17日にはタイ湾の海位が高まる大潮となるため、同県の水害被害拡大は避けられない状況だ。
インラック首相は水害対策として、各省庁の予算を10%カットして、水害対策に回すことを首相権限で決定した。』
TDCよりバンコク工業団地マップ(http://www.tdc-thai.com/search/boibkk.htm)
北部、東部の洪水が南に向かってきている中、バンコク都内の工業団地にも洪水の危機が迫っています。
『タイ工業団地公社(IEAT)によれば、アユタヤ県ではサハラタナナコン工業団地とロチャナ工業団地がすでに冠水しているが、今後も水かさの増加が避けられそうにないことから、さらに5カ所の工業団地が浸水する可能性があるという。
「洪水被害の可能性がある」とシワニックIEAT副総裁が10日に指摘したのは、ハイテク工業団地(アユタヤ県)、バンパイン工業団地(アユタヤ県)、ラートクラバン工業団地(バンコク都)、バンチャン工業団地(バンコク都)、ケンコイ工業団地(サラブリ県)の5カ所。
特にハイテク工業団地はあと1メートル水位が上昇した場合、浸水は避けられないとのことだ。
インラック首相によれば、アユタヤ県の北にあるナコンサワン県では12日から13日にかけてチャオプラヤ川の水位がピークになるという。そのため、アユタヤでは今後さらに水位が上昇することになるが、それがどの程度かについて当局は明確な回答を避けている。』
バンチャン、ラートクラバンの工業団地はいずれもスワナプーム空港近く、バンコクの東に位置します。この辺りはすでに洪水被害が出ており、工場へ水が流れ込む可能性は多いにあります。バンコクの北に位置するダムの貯水率が軒並み95パーセント越え、ここに高潮が重なり、更に雨が降った場合バンコクの洪水は避けられないといわれています。
たった今、ハイテク工業団地閉鎖のニュースが入ってきました。
Newsclipウェブ版より一部抜粋
『タイ工業団地公社(IEAT)によると、タイ中部・北部を襲った大規模な洪水で、13日朝、中部アユタヤ県のバンワー(ハイテク)工業団地で堤防の一部が崩れ、敷地内に水が流れ込み始めた。ハイテク工業団地にはHOYA、味の素、キヤノンなどの工場がある。
アユタヤ県の工業団地ではサハラタナナコン工業団地が4日、ロジャナ工業団地(アユタヤ)が8日から浸水した。2カ所とも広い範囲で製造設備や製品が水没した状態で、工場再開のめどは立っていない。』
今日のバンコクは朝から激しい雨が降ったり止んだり。もう見守るしかないのでしょうか。