もうだいぶ昔のことになりますが、大学時代に一度うぐいす嬢をしたことがあります。ひたすら手を振り、候補者の名前やポリシーを叫び、来る日も来る日も豚カツ、カツサンド、カツカレーのオンパレードで終わってみたら3キロ太ったよなあ、ということがまず思い出されますが、選挙区内の細い路地にまで入り込んで有権者に訴えかけていく選挙活動は、のほほんとした女子大生だった私に強烈な印象を残してくれました。
その街に長く住んでらっしゃる高齢の方々の厳しい意見、大物政治家が応援演説に来て選挙カーの上で遊説中に飛んできた怖い野次、また候補者と一緒に自転車で商店街を走りぬけたときにちょうど別の候補者とすれ違い、本当に火花が見えたこととかね。
対立候補とのにらみ合いというのはわかりますが、こちらタイでは候補者と軍隊がバチバチやってしまったようで、
以下2件ともバンコク週報WEB版より
『バンコク都ノンチョク区でタイ貢献党の候補者らが薬物一掃キャンペーンで同地を訪れた兵士らをどう喝したとされる問題で、プラユット陸軍司令官は6月9日、「何様だと思っているのか。よくもそんなことができたものだ。容認しがたい。兵士3人で不十分なら、50人を送り込む。それでも足りなかったら(妨害があったら)100人を派遣する」と強い調子で非難した。
サンサン陸軍報道官によれば、5月23日、サプチャルン住宅地で兵士3人が薬物対策のアンケート用紙を配っていたところ、タイ貢献党のパイロート候補(前議員)らが現れ、ピストルをちらつかせて、「わたしが合図をしたら、ここから無事に帰ることはできない」などと脅したという。
関係筋によれば、同住宅地はタクシン支持者が多いことから、「軍は反タクシン派寄り」としている同候補らが、「兵士らが嫌がらせに来た」と受け止めて過剰反応した可能性があるという。
プラユット司令官によれば、当局の職務遂行を妨害したことが問題なのであり、どの政党の候補であろうと、このような行為は容認できないとのことだ。』
ピストルをちらつかす、って市民を前にまったく恐ろしいことをするもんです。これまでも、今回の選挙がらみと見られる殺人事件などが起きていますが、正統に戦っていってほしいですよね。
ある人によると、次期首相は「女性」と最初からシナリオが決まっているらしいのですが、こういうニュースを見ると本当にそうかもしれないなと感じます。
『トゥラキットバンディット大学は6月9日、「バンコクではタクシン派のタイ貢献党が依然優勢」との世論調査結果を明らかにした。
6月3-6日にかけバンコクの有権者8616人を対象に実施された同調査によれば、バンコクの小選挙区全33区のうち、タイ貢献党の優勢区は18となり、民主党は6にすぎなかった。
残り9区は支持がきっ抗し、優劣つけがたいという。
また、どの政党・候補に投票するかについて、55%が「すでに決めており、変更しない」、9%が「一応決めているが、変更の可能性あり」、31%が「まだ決めていない」と回答した。
同大学による前回の調査(5月23-25日、6230人)では、タイ貢献党が19区、民主党が5区で優勢だった。
なお、前回の総選挙(2007年12月)におけるバンコクでの獲得議席は、民主党が36議席中27議席、市民の力党(タイ貢献党の前身)が9議席となっている。』
シナリオ通りに女性首相誕生ということは、タクシンの妹インラックさんしかあり得ないわけで、もしそれが実現したらタクシン派の完全復活、そしたらおそらくタクシン氏本人がタイに帰国するかもしれなく、いずれにしてもまだまだもめていくような感じがしますね。
でも本当に、今回の選挙ができレースだとしたらチューウィットさんをはじめ、ほかの候補者はやり切れませんよね。