ジムトンプソン

ポーチ.jpgタイに旅行で来ていた頃、母から「お土産はジムトンプソンで買ってきて」と毎回頼まれたものです。私世代のタイ土産定番が「Naraya」なのに対し、母世代には「ジムトンプソン」が圧倒的に人気で、ポーチやTシャツ、クッションカバーなどを買って帰りました。

ジムトンプソンといえばシルク製品ですから、他の一般的なタイ土産に比べるとけっこういいお値段がしますが、写真のようなコットンで作った製品もあります。柄がとても上品で落ち着きがあるものばかり、色味が落ち着いていて、タイっぽい柄が人気のようです。

ところでジムトンプソンって、確かタイで失踪したアメリカ人だったよな。と今更ながら、今回はジムトンプソンについて調べてみたいと思います。

 

Jim Thompson.jpgジムトンプソンは、1906年にアメリカデラウェアラ州の裕福な家に生まれ、ペンシルバニア大学で建築学を学んだ後、ニューヨークで建築家として活躍しましたが、第二次世界大戦にアメリカが参戦する以前に、自ら陸軍に志願して一兵卒として入隊、少尉となりました。その後、秘密工作の訓練を受け、諜報員としてヨーロッパで活動。

第二次世界大戦で、ドイツが降伏した後も連合軍と戦いを続けていた日本軍へ対する秘密作戦に従事するためにインドシナ半島に赴きましたが、結局日本軍が降伏し、作戦には従事せず。終戦前に連合国へ鞍替えしたタイにとどまることになりました。

その後は、CIAの前身でもあるOSSのバンコク支局長に就任しますが、第二次世界大戦終結に伴い、本国より帰国命令が出ます。しかし、ジムトンプソンはアメリカにいる妻と離婚していたこともあり、タイに残ることを決意。オリエンタルホテルの経営に携わったり、タイのシルク産業に目をつけて私財を投げ打ってビジネスをはじめます。これが成功し、タイ国内にのみならず欧米諸国に「タイシルク」の存在を知らしめました。

熱い絹.jpgそして、ここから先が有名な話ですが、1967年に休暇で訪れていたマレーシアの高級別荘地、キャメロンハイランドにある友人の別荘で姿を消し、その後大規模な捜索が行われましたが、発見されず、現在も謎の未解決失踪事件のままです。

元諜報員であり、成功したビジネスマンであったことから、営利誘拐や諜報活動がらみの誘拐、暗殺ではないかと言われているようですが、真実は謎のまま。失踪5ヵ月後には、ジムトンプソンの実のお姉さんがペンシルバニア州の自宅で他殺体で発見されたのですが、この事件の犯人も検挙されておらず、謎は深まるばかり。

松本清張は、この事件をヒントに「熱い絹」という小説を書いたそうです。ジムトンプソン失踪当時、タイでは連日大きなニュースとして報道されていたそうですが、日本ではベトナム戦争の報道がメインであまり知られた事件ではなかったとか。けれども、リアルタイムにこの事件は知らずとも、「ジムトンプソンは知ってる」という日本人は多いのでは。

その後どんどんビジネスは成長を続け、人気ブランドとしてタイのみならず日本やアメリカ、イギリスなどでショップを展開。私が最初に買い物をしたのは、当時はまだワールドトレードセンターと言われていた現セントラルワールド店でした。他にも、スラウォンにある本店や、フォーシーズンやシェラトンなどのホテルのアーケード内、デパートではエンポリアム、パラゴンなど支店がたくさんあります。

また、BTSの東の終点オンヌット駅から近いスクンビット93にある「ジムトンプソンアウトレット」もタイ在住者には人気。5階建てのビルで、フロアごとに商品アイテムが別れていて、以前のシーズンのものがかなりのお得価格で手に入ります。

house.jpgまた、バンコクの人気観光スポットのひとつでもある「ジムトンプソンの家」も有名です。ここは、失踪直前までジムトンプソンが住んでいた家で、BTSサナムギーラー駅から5分ほどの場所にあります。世界各国の古美術の収集家でもあったそうで、現在は博物館として一般に開放されています。入場料は100バーツ、日本語ガイドもあります。高床式の家の中には、古美術に詳しくなくてもすごいなあ、と思わせるお宝がたくさんありますよ。

この「ジムトンプソンの家」にも併設されていますが、ジムトンプソンが経営するレストランやカフェもたくさんあります。サラデーンソイ1のジムトンプソンカフェは、夜に行くと雰囲気たっぷりでお勧め。日本やシンガポールにもレストランがあるって、さっき知りました。

farm.jpgまた現在は、ジムトンプソン農園が一般公開中。公開は年に1度だけ。場所はタイ東北の玄関口、ナコンラチャシマ県のパックトンチャイです。

期間:2010年12月18日~2011年1月9日
時間:09:00-17:00
入場料:大人60バーツ、子供40バーツ

シルクに魅せられ、タイに魅せられ、本国に戻れと言われてもタイに居残ったジムトンプソン。私の周りにもいるなあ、駐在任期が満了しても日本に帰りたくないから会社辞めちゃった、っていうおじ様たち。

ジムトンプソン公式HP:http://www.jimthompson.com/index.asp

 

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